パパはギャンブル依存症

依存症者を抱える家族の話

【近況】オープンスピーカーズミーティングに参加しました

パパのスリップ(再発)事件で前後しているが、2月上旬に地元で初めての開催となる、自助グループの回復者の方々によるスピーチ会に参加した。

 

タイミングよく『本当の回復って何だろう?』という思いを抱いていた時だったので、この会への参加は本当に意義のあるものになった。

 

ギャンブラーご本人とギャンブラーの家族数名が、自分の体験談をスピーチしてくれるのだが、やはり生の声の説得力は違った。

 

ギャンブラーの家族の話は共感の嵐で、時々自分と重ねてはウルウルとしてしまう場面もあった。

 

そしてギャンブラーご本人の生の声は、パパの声のように聞くことが出来た。

 

というより、普段パパが言っていることについては、今までにされてきた数々の出来事が邪魔をして真っ直ぐに受け止めて聞くことが出来ていなかったことに気がつく。

 

ギャンブラーご本人の体験談を聞くことで、ギャンブラー自身が苦しんでいることを客観的に捉えることが少し出来た。

 

私達より20歳は年上であろう、17年ギャンブルと借金を止め続けている方が、奥様との関係について、

 

「妻を愛していないとかそういうことでは全くない」

 

と言っていたのを聞き「パパと同じだ!」と思った。 

 

パパの口から言われると「散々、私達を傷つけたくせに何を言う!」と思うのに、ギャンブラーご本人の方が話しているのを聞いた時は、

 

『そっかぁ、そうなんだ。』

 

と、受け止めることが出来た。

 

その他の話の内容も「パパはこう考えて、こう苦しんで、こうやってもがいてたんだなぁ」と感じて、

 

『愛してるけれど、私を苦しめる不可解なだけの人物』

 

だったパパのことを、少し本人目線で感じられたことがとても良かった。

 

そして、家族の立場でスピーチしている方達のお話は、どの方の話もとても良くて、それぞれが新しい人生のステージに立っている事を目の当たりにして、すごく勇気をもらった。

 

パパが問題を起こす度に、始めの頃は「もうこんなことしないよね」と立ち直りも早かった自分が、回数を重ね、頻度が増し、内容も重症になってくると、どんどん立ち直れなくなり

 

『もうダメかも知れない。。』

 

『本当に限界。。』

 

と、どんどん気持ちを建て直すことが出来なくなって行っていた。

 

その気持ちが底をついて、自助グループに繋がることが出来てから、少しずつ少しずつ元気になりつつはあったが、

 

深く傷がついた心はやっぱりとても脆くて、過去の出来事がフラッシュバックしては、立ち直るのに時間がかかることが多々あった。

 

何より『回復』を目指して自助グループに足を運んでいるのに、先の人生に希望を見出せずに、パパのスリップ(再発)や、ギャンブル依存症の真っ只中のパパの人格障害のような豹変ぶりを恐れてばかりいた。

 

『パパと子供達と幸せに生きたい』

 

そう思う気持ちを持ちつつも、過去の出来事に囚われて怖がってばかりいた。

 

「幸せに生きたい」と思えば思うほど、

 

『これ以上、何かあったら子供達と逃げなくちゃいけない』

 

という、防衛本能が働いて全く希望ある未来へのイメージなんて湧いて来なかった。

 

それが、私の先を行く同じ経験をした方達の話を聞くことで、選択肢は沢山あることを感じることが出来て

 

『そっか、怖がることはないんだ』

 

と、とても勇気をもらった。

 

自分を動けなくしているのは、自分自身の『恐れ』が大きいのかもしれないなぁと感じた。

 

そんな素敵な時間を体験することが出来て、心にどっしりとしたベースが出来たことで、今回のパパの盛大なスリップ(再発)も受け止めることが出来たのかも知れない。