パパはギャンブル依存症

依存症者を抱える家族の話

【近況】今週は夫婦共にそれぞれの自助グループへ

私はほぼ毎週、月曜は共依存、水曜はギャンブル依存症者を抱える家族の自助グループに参加している。

 

パパは月2回、精神福祉保険センターで開催されている会に参加しているのだが、今週はその会が開催される週ではなかったのに、火曜の夜に

 

パ「明日、家族の会行くのー?」

 

私「もちろん!私にとって欠かせないものだし、(もう少しで出産なので)お休みする前に行けるだけ行きたいから。」

 

と、会話していたら

 

パ「俺も本人の自助グループに行こうかなー。」

 

と、珍しく言っていた。

 

以前、自助グループよりも精神福祉保険センターで開催されている会の方が向いていると話していて「自助グループはあまり好きじゃないのかな?」と言う印象だったので、パパの発言が意外だった。

 

『回復は足から始まる』

 

と、よく聞くのだが、自分から自然と行こうかなーと思う気持ちが湧いて来たのなら、すごく嬉しいことだなぁと思いつつも

 

「もしや、スリップ(再発)した!?」

 

と、ついヒヤヒヤしてしまった。

 

2週間ほど前に、精神福祉保険センターの会から帰って来たパパが「スリップ(再発)しても、会には足を運んだ方がいいみたいだねー。」と話してたのが脳裏に浮かんで来て、つい考えたくないことまで考えてしまった。

 

翌日には「自助グループへ行くといいつつ、もしかして何処か違うところに行く気なんじゃ。。」と思うほど不信感が募っていた。

 

 

「仕事だと思っていたら、パチンコ屋」

 

「仕事だと思っていたら、遊び歩いてた」

 

「仕事だと思っていたら、女と会ってた」

 

「仕事だと思っていたら、数週間仕事に行っていなかった」

 

結婚してから今までこんなことの繰り返しだった。

 

そして、その全てにギャンブルだの借金だのが絡んでいて、私が「仕事で帰って来れないなんて嘘だ!」とわかった時には、常に要らない副産物が付いてきた。

 

唯一、安心できるのはパパが目の前にいて、携帯も触っていない時間のみ。

 

そんな結婚生活を8年過ごして来たので、この生活がおかしいのは分かっているのだけれど、普通の生活がどんな感じだったのか、もう思い出せなくなってしまった。

 

なので、最近妙に穏やかなパパが、純粋に自助グループへ興味を持ったのであれば、これほど嬉しいことはないのだが、妙に穏やかなことにビビってしまっている私がいる。

 

まだパパの行動ひとつひとつに、おっかなびっくりしながら生活している。

 

ほぼ毎週、家族の自助グループへ足を運び、この半年間で色々なことに気づいて、心持ちがだいぶ変わっていても、ギャンブラーを完璧に振り切って常に自分を軸に考えられる様になるまでは、まだまだ時間がかかりそうだ。

 

そんなパパは本当に本人の自助グループへ行って来た様で、その日に自分が感じたことを楽しそうに話してくれた。

 

パパは精神科に通院していないので、中々自分を『内観』する機会がないのだが、自助グループで自分の話をすることで、自然と振り返る機会が得られている様で、自助グループが終わったあとに、自分の感じたことを話してくれてる時はとても良い表情をしている。

 

その姿を見ると私も嬉しくなるし、自然と『内観』して来たことで、私の知らなかったパパの一面が見えたりする。

 

今回は小さい頃にサッカーで過度の期待をかけられたことに応えようとした頃から、自分の見栄っ張りが始まったことに気がついたらしい。

 

そしてサッカーを嫌いになったとばかり思っていたが、嫌いになったわけではなかったことにも気づいたよう。

 

そして人から良い人に見られがちだけれど、本当は全然違うとも言っていた。

 

『良い人に見られるけど、全然そうじゃないから嘘ついて隠れて悪いことをする』

 

みたいな話をしていて、妙に納得した。

 

パパは人からは「いつも低姿勢で、ニコニコしてて、明るくて、社交的で、人が良くて、頑張り屋さん」の様に見られがちだし、私の前でも自分を曝け出すことがなく格好をつけてるようなところがある。

 

でも実際は「欲まみれで、平気な顔で嘘をつく、周りが傷つこうが関係ない、自分より出来る人を羨んでる、自分の思い通りに行かない人のことは嘘で塗り固めてまで悪く言う」ような人。

 

そう考えると、私もパパの本来の姿じゃなくて、人から見られている良いイメージの方で見ている節があるなぁと感じる。

 

『パパは腹黒い嫌なヤツ!!』

 

と、割り切った上で向き合って行く方がパパは気楽なのかも知れないし、私も無駄なギャップを感じることもなくて良いのかもしれない。