次女の出産祝い-①三つ折り型の1万円-
子供達の通帳事件から数日後、次女が無事に産まれた。
長男の入園費の頃から世間話程度に義母には話しており、子供達の通帳の話も軽く話していた。
犯人は1人だろうなと思う空気はあったものの、この時はまだ疑い程度の話で終わっていたのたが、次女の出産祝いを通じて何件か事件が勃発したことで確信的になる。
①叔父からのお祝いが入った封筒から1万円抜き取られる。
②義母から送られて来た、子供達へのプレゼントと共にあったはずのお祝いが無くなっていた。
③その後、他方から頂いたお祝いを合わせた7万円が消える。
とにかく次女の出産祝いは貰うたびに姿を消した。
そんな中でも印象的だったのが、①の叔父からのお祝いで、叔父はいつも必ずピン札でお祝いをくれる人で、次女の出産祝いももちろんピン札を入れてくれていた。
頂いた翌日、お祝い袋の中にあるはずの1万円が消えていた。パパに次女の出産祝いは知らないか聞いたところ、返ってきた返事はいつも通り「わからない。俺は見ていない。」だった。
その時、私が何を話ししたのか細かくは覚えていないのだが、その翌日お祝い袋を見てみるとゆるーく三つ折りにカーブした1万円札が出て来た。
当時のパパは三つ折り財布を使っており、合わせてみると笑えるくらいキレイにパパの財布型にカーブしていた。
これはもう100%言い逃れ出来ない証拠だ!と思い、帰宅後に問い詰めることになるのだが、またしても必死な形相で『俺じゃない!俺はやってない!』が始まった。
さすがに笑えてきて、半笑いで問いただしたものの、余りに否定するので結局話にならず。
この時はお祝いがキチンと戻っては来たので、それ以上はとりあえず言わずに終わったのだが、今までの事も含めて私の中で確信に変わった瞬間ではあった。
もうこの頃には本当に意味がわからなかった。
なぜバレバレなのに明らかな嘘をつき続けるんだろう?何がそうさせてるんだろう?普通の一般家庭のパパのお小遣いの範囲をゆうに超えたお金がなぜ必要なんだろう?どうしてこんなに金銭感覚がおかしいんだろう??
全てがわからなかった。
ギャンブル依存症は『否認の病』と言われているのだが、まさにこのやり取りに現れていると思う。
この後も、どんどん否認の状態はエスカレートしていくのだが、とにかくこの時は現実を頑なに受け入れないパパの姿に疑問ばかりが浮かんでいた。